財産分与を弁護士に依頼するメリット

１　財産分与が争点となる場合

財産分与は、離婚条件の中でも特に争いとなることが多く、当事者間の対立が激化しやすい事項です。

特に、不動産や株式、保険、退職金など、資産が多岐にわたり多額になるほど、その傾向は顕著になります。

また、相手が離婚に消極的で財産開示に応じない場合や、本来、財産分与の対象とならない特有財産（一方当事者が婚姻前から保有する財産や、婚姻中であっても贈与や相続等、夫婦の協力とは無関係に取得した財産）が問題となる場合、住宅ローン付きの不動産がある場合など、容易には解決できないケースも少なくありません。

２　財産分与対象財産の正確な把握

弁護士に依頼することで、財産分与を考える際に必要となる分与対象財産についての情報を、より正確に把握することが可能となります。相手が財産に関する資料を開示しない場合や、その他の財産の存在が疑われる場合には、弁護士会照会や裁判所を通じた調査嘱託等の方法により、相手の財産を把握することが可能です。

財産分与は、まずは分与財産財産を正確に把握することが重要なポイントとなりますので、離婚を考え始めたら、できるだけ早めに離婚問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

３　より多くの財産を獲得できる可能性

財産分与においては、夫婦で財産を2分の1ずつ分ける、いわゆる2分の１ルールの考え方が定着していますが、弁護士に依頼することで、事案や交渉次第によっては、より多くの財産を獲得できる場合があります。

財産分与における交渉のポイントが分からないまま、ご自身で交渉を進めてしまうと、獲得できたかもしれない財産を逃してしまうおそれがあります。

また、離婚調停の場合には、相手方だけでなく、調停委員や裁判官とのやり取りも非常に重要となります。主張が、法的根拠に基づいていなかったり、まとまりがない場合には、調停で真剣に取り合ってもらえないことがあります。

そのため、調停で財産分与を主張する場合も、交渉のプロであり、調停委員とのやり取りにも慣れている、経験豊富な弁護士に依頼することをおすすめします。

特に、相手に弁護士が付いている場合には、ご自身だけで進めてしまうと不利な結果となってしまう可能性が非常に高くなりますので、できればご自身も離婚問題に強い弁護士へ依頼することを検討されると良いでしょう。

４　時間･労力の節約、精神的なストレスの軽減

できる限り自身が望む財産分与を実現しようとすると、離婚や財産分与に関する法律知識や実務運用等について、多くの情報を収集整理し、様々な必要資料をそろえて検証し、相手との交渉を何度も行わなければなりません。場合によっては、調停委員や裁判官とのやり取りも上手くこなす必要があります。

このような情報や資料の収集・整理には、膨大な時間と労力を要します。また、相手との交渉は、精神的にも大きなストレスとなります。弁護士に依頼することで、情報や資料の収集・整理のために割く時間や労力を大幅に節約できます。また、相手との交渉も弁護士が行うため、相手との交渉ややり取りによって受ける精神的ストレスは、殆どなくなります。その分、離婚後の生活準備に時間や労力を使えるようになり、ご自身やお子様、ご家族皆様の精神的安定にもつながります。

常に自分の味方となってサポートしてくれる弁護士の存在は、大変心強いものであり、きっと大きな安心感を得ることができるでしょう。そうした安心感があることで、離婚のどの段階においても、常に穏やかな気持ちで、冷静に落ち着いて物事を判断できるようになり、離婚そのものを、自分らしい新たな人生の再スタートとして、前向きにとらえることができるようになるはずです。

玉藻総合法律事務所では、これまで財産分与の問題を含め、多くの離婚問題を解決に導いてきた圧倒的な実績があり、日々さらなる離婚問題の研究に励んでいます。

離婚、財産分与の問題でお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。